美容室の居抜き開業は「初期費用を抑えられる」一方で、設備の状態や届出の確認を怠ると後で費用がかさみます。安さだけで決めないことが大切です。
この記事では、美容室の居抜き開業の注意点と、失敗を防ぐ確認のポイントを、具体的に解説します。
結論:美容室の居抜き開業は「安さ」より「状態と手続き」で判断する
居抜き開業は、初期費用を抑えられるのが魅力です。
ただし、安さだけで決めると、あとで思わぬ出費が生じることがあります。
美容所を開設するときは、居抜きでも保健所への届出と施設の確認が必要です(出典:厚生労働省「美容師法」)。
だからこそ、設備の状態と手続きを丁寧に確認することが、失敗を防ぐ鍵になります。

居抜き開業で確認する3つの軸を整理します。
- 設備:シャンプー台や配管などが使える状態か
- 手続き:保健所の基準を満たし、届出ができるか
- 費用:残置物の扱いや原状回復の条件は明確か
この3つを押さえると、居抜きの落とし穴を避けられます。
居抜きの利点は、内装や設備をそのまま使えることです。工事費を抑え、開業を早められます。
しかし、古い設備は修繕や交換が必要なこともあります。見た目だけで判断しないことが大切です。
結局のところ、総額でいくらかかるかで考えます。安く見えても、修繕込みで割高になることもあります。
居抜き開業のメリットと注意点
居抜きには、はっきりした利点があります。
まず、初期費用を抑えられること。内装や設備が残っていれば、工事費が減ります。
次に、開業までが早いこと。一から作るより、準備期間を短くできます。
一方で、注意点もあります。設備の劣化や、レイアウトが自分の理想と合わないことです。
とくに、配管や電気などの見えない部分は要確認です。表面がきれいでも、内部に問題があることがあります。
また、前の店のイメージが残ることもあります。近隣にどう見られるかも、考えておきたい点です。
レイアウトが理想と合わない場合、改装が必要になることもあります。そうなると、居抜きの安さは薄れてしまいます。
だからこそ、自分の理想の店と、その物件がどれだけ近いかを見極めます。近いほど、居抜きの利点を活かせます。
コンセプトが固まっていれば、合う物件かどうかの判断もしやすくなります。まず自分の店の方向性を明確にしておきましょう。
開業の全体像はヘアサロン開業のスケジュールもあわせてご覧ください。
居抜き物件を確認する手順(3ステップ)
居抜きは、契約前の確認がすべてです。次の3ステップで進めます。
-
設備の状態を確かめる
シャンプー台・配管・電気・空調などが使えるかを確認します。見えない部分ほど念入りに。
-
保健所に事前相談する
居抜きでも施設基準を満たす必要があります。届出の前に、基準や必要書類を確認します。
-
契約条件を明確にする
残置物の扱いや原状回復の範囲を、契約前に書面で確認します。後のトラブルを防ぎます。

とくに大切なのが、設備の状態を確かめることです。使えると思っていた設備が、実は交換必要ということもあります。
可能なら、専門家に見てもらうのが安心です。配管や電気の状態は、素人では判断が難しいからです。
保健所への事前相談も欠かせません。基準を満たさなければ、改修が必要になります。
そして、契約条件を明確にします。残置物や原状回復の範囲が曖昧だと、後で費用トラブルになります。
開業手続きの詳細は美容室開業に必要な資格と届出が参考になります。
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見落としやすい費用と条件
居抜きには、見落としやすい費用があります。
たとえば、設備の修繕や交換。古い機器は、早めに買い替えが必要なこともあります。
居抜きで確認したいチェックリスト
- シャンプー台・配管・給湯は使えるか
- 電気容量や空調は十分か
- 残置物は無償か、撤去費が要るか
- 退去時の原状回復の範囲はどこまでか
残置物の扱いも要確認です。不要なものの撤去費が、思わぬ負担になることがあります。
また、退去時の原状回復の範囲も大切です。どこまで戻すのかで、将来の費用が変わります。
電気容量や給湯能力が足りるかも確認します。美容室は水と電気を多く使うため、容量不足は営業に支障が出ます。
これらを契約前に確かめれば、あとからの想定外を減らせます。書面で残すのが安心です。
開業でつまずく原因は美容室開業の失敗原因もご覧ください。
やってはいけない居抜き開業
注意:安さだけで決めたり、設備や手続きの確認を省くのは危険です。効果や成功を保証する表現、根拠のない最上級表現も景品表示法の観点で控えましょう。手続きの要件は地域で異なるため、保健所に確認してください。
見た目のきれいさだけで即決するのは避けましょう。見えない部分に問題が隠れていることがあります。
保健所への確認を後回しにするのも危険です。基準を満たさなければ、改修費がかさみます。
契約条件を口約束で済ませるのも禁物です。残置物や原状回復は、必ず書面で確認します。
前の店の設備をそのまま使える前提で計画するのも要注意です。修繕費を見込んでおきます。
安さに引かれて、立地や動線を軽視するのも避けたい点です。開業後の集客にも関わります。
よくある質問
Q. 居抜きは本当に安く開業できますか?
工事費を抑えられることは多いですが、修繕込みの総額で見る必要があります。安く見えても割高になる場合があるためです。
Q. 前の美容室の設備はそのまま使えますか?
使えることもありますが、状態の確認が欠かせません。古い設備は交換が必要なこともあります。専門家に見てもらうと安心です。
Q. 居抜きでも届出は必要ですか?
必要です。居抜きでも保健所への開設届と施設の確認が求められます。事前に相談して進めましょう。
Q. 契約前に何を確認すべきですか?
設備の状態、施設基準、そして残置物と原状回復の条件です。書面で明確にしておくと、後のトラブルを防げます。
Q. 居抜きと新規、どちらがいいですか?
状況によります。費用と開業スピードを重視するなら居抜き、理想を細部まで実現したいなら新規が向きます。総額と目的で選びましょう。

次の一手
まずは気になる居抜き物件の設備状態と、保健所の基準を確認することから始めましょう。契約前の確認が、居抜き開業の成否を分けます。
居抜きは、安さより状態と手続きで判断します。総額で見て、無理のない選択をしましょう。
見えない部分まで確かめ、条件を書面に残す。その丁寧さが、落ち着いた開業につながります。焦らず、一つずつ確認していきましょう。
居抜きは、うまく使えば心強い選択肢です。確認を丁寧に行えば、費用と時間の両方を節約できます。焦らず見極め、納得できる形で開業しましょう。
物件の探し方はヘアサロンの物件の探し方もあわせてご覧ください。
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