美容室の集客サイトはどれを使うか|ポータル・予約アプリ・自社サイトの役割分担と、費用対効果の比べ方

美容室 集客 サイト|美容室の店内の様子

美容室の集客サイトは「どれが一番か」ではなく、「新規の入口」「比較の材料」「予約の受け皿」のどの役割を任せるかで選ぶと、費用が無駄になりません。1つのサイトに全部を任せると、掲載費が上がったときに店の集客が止まります。

この記事では、集客サイトを3つの型に分けた役割分担、費用対効果を同じ物差しで比べる方法、掲載時に守る表示のルール、依存を減らす順番を整理します。

美容室 集客 サイト|美容室の店内の様子
目次

結論:美容室の集客サイトは3つの型に分けて役割を決める

美容室が使う集客サイトは、大きく「ポータル(掲載料型)」「予約アプリ(成果報酬・低単価型)」「自社サイト+Googleビジネスプロフィール」の3つに分かれます。どれも新規客を集められますが、得意な役割と費用の出方が違います。

「ポータルで知ってもらい、自社サイトで比較され、予約はどちらでも受ける」のように役割を決めておくと、1つのサイトの条件が変わっても店の集客全体は止まりません。集客方法の全体像は美容室の集客方法完全ガイドで扱っています。この記事はサイトの選び方に絞ります。

3つの型の違いを比べる

費用の出方 得意な役割 弱点 向く店
ポータル(掲載料型) 月額の掲載費。プランで露出が変わる 新規の入口。「地域名+美容室」で探す人に届く 掲載費が固定で出る。クーポン比較で単価が下がりやすい 開業直後で認知がない店。空席が多い店
予約アプリ(成果報酬・低単価型) 予約ごとの手数料、または安価な月額 若い層・価格重視層の新規。空き枠の消化 リピートにつながりにくい。単価が下がる アシスタントのデビュー枠を埋めたい店
自社サイト+Googleビジネスプロフィール 制作費と維持費のみ。掲載費なし 比較の材料と予約の受け皿。指名・再来の入口 立ち上がりに時間がかかる。更新を続ける手間 すべての店。長く続けるほど効く

ポータルの費用感や仕組みは各社で異なり、変更もあるため、契約前に必ず最新の条件を確認してください。この記事では特定サイトの料金は書かず、比べ方だけを扱います。

費用対効果を同じ物差しで比べる(4ステップ)

サイトごとに料金体系が違うため、「新規1人あたりの費用」と「その新規が2回目に来た割合」の2つに直して比べます。数字は仮の設定です。

  1. 月の費用を出す

    掲載費・手数料・クーポンの値引き分を合計します。値引きも費用です。ポータル:掲載費5万円+値引き4万円=9万円。予約アプリ:手数料2万円+値引き3万円=5万円。自社:維持費1万円。

  2. そのサイト経由の新規数で割る

    ポータル30人→3,000円/人。予約アプリ25人→2,000円/人。自社(マップ含む)15人→約670円/人。ここまでだと安いほど良く見えます。

  3. 2回目来店率を掛ける

    ポータル30人のうち2回目9人(30%)→定着1人あたり1万円。予約アプリ25人のうち3人(12%)→約1万6,700円。自社15人のうち8人(53%)→約1,250円。

  4. 「定着1人あたりの費用」で並べ直す

    この例では自社が最も安く、次にポータル、予約アプリが最も高くなります。新規の数だけで見ると逆になるため、必ず定着まで追います。

サイトの型 月の費用 新規 新規1人あたり 2回目来店率 定着1人あたり
ポータル 90,000円 30人 3,000円 30% 10,000円
予約アプリ 50,000円 25人 2,000円 12% 約16,700円
自社+マップ 10,000円 15人 約670円 53% 約1,250円

この表を月1回更新すれば、どのサイトの費用を増やし、どれを減らすかが数字で決まります。感覚で「ホットペッパーは高い」と言う前に、定着1人あたりの費用で比べてください。

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掲載時に守る表示のルール

集客サイトの掲載文やクーポンには、景品表示法上の制限があります。サイト側の審査を通っていても、表示の責任は店にあります。

  1. 「地域で一番」「口コミ数が最多」など比較の言葉:客観的な根拠がなければ優良誤認とされるおそれがあります。根拠を示せない表現は使いません。
  2. 「通常価格」を実際より高く見せる二重価格:最近相当期間販売していない価格を「通常」と表示すると有利誤認にあたる場合があります。値引き前の価格は実際の販売価格にします。
  3. 口コミの依頼と見返り:2023年10月から、事業者が関与した口コミを一般の感想のように見せる表示はステルスマーケティングとして規制の対象です。特典と引き換えの口コミ依頼は避けます。
  4. 写真の掲載許可:モデルやお客様の写真は、掲載先ごとに同意を取ります。

ポータルのクーポン設計で「初回限定の大幅値引き」を続けると、値引き前の価格が「通常価格」と言えなくなる場合があります。値引き幅より、値引きなしで来る導線を育てるほうが、表示のリスクも単価の下落も避けられます。

出典:消費者庁「景品表示法」(不当景品類及び不当表示防止法第5条 優良誤認・有利誤認)、消費者庁「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」(令和5年10月1日運用開始のステルスマーケティング規制に関する告示・運用基準)。制度は改正されることがあるため、実際の表示では最新の公表資料を確認してください。記事内の費用・人数は自分で置いた前提による試算です。

依存を減らす順番 — やめるのではなく比率を変える

ポータルの掲載費が重いと感じても、急にやめると新規が止まります。自社の受け皿を先に整え、ポータルの比率を段階的に下げる順番が安全です。

  1. Googleビジネスプロフィールを埋める(1か月目)

    写真20枚以上、メニューと料金、口コミへの返信を全件。費用はかかりません。

  2. 自社の予約ページを1画面にする(2か月目)

    料金・所要時間・初回の流れ・空き枠を1画面に置き、マップとInstagramのリンク先をここにします。

  3. ポータル経由の新規をLINEに登録してもらう(3か月目〜)

    2回目以降はポータルを通さず自社で予約を受ける形にすると、同じ新規数でも手数料と値引きが減ります。

  4. 定着1人あたりの費用を見てプランを下げる(6か月目〜)

    自社経由の定着が増えた分だけ、ポータルのプランを1段下げます。新規総数が減っていないことを確認しながら進めます。

ポータルを活かしながら依存を減らす考え方はホットペッパー依存から抜け出す美容室集客、マップの整備は美容院のMEO対策を参照してください。

サイトを増やす前に確認すること

「もう1つ掲載すれば新規が増える」と考える前に、今のサイトから来た人が予約ページのどこで離脱しているかを確認してください。入口を増やしても、比較と予約の段階が整っていなければ離脱が増えるだけです。動線の考え方は美容室の集客は動線設計で決まるにまとめています。

ポータルのプランを比べるときの3つの質問

  1. 掲載順は何で決まるか:プランの上下だけで決まるのか、口コミ数や更新頻度も影響するのか。営業担当に聞き、回答をメモに残します。仕組みが分からない費用は比べられません。
  2. 最低契約期間と解約の条件:6か月や12か月の縛りがある場合、定着1人あたりの費用が悪化しても途中で降りられません。契約前に、途中でプランを下げられるかも確認します。
  3. 経由の予約をどこまで自社で追えるか:新規がポータル経由か自社経由かを識別できないと、この記事の比較表が作れません。予約時の来店経路の記録を必ず残します。

自社サイトの予約ページに最低限置く5項目

自社サイトが「比較の材料」として働くには、料金・所要時間・初回の流れ・担当者の顔写真・空き枠の5項目が1画面にあれば足ります。ページ数を増やすより、この1画面を整えるほうが予約に効く傾向があります。

数字は仮の設定ですが、ポータルからの流入が月300回あって予約ページの到達が60回なら、途中の240回はどこかで離脱しています。5項目のうち欠けているものを足すだけで、この離脱が減る場合があります。

なお、比較表の数字は3か月分をならして見てください。1か月だけの数字は、キャンペーンや季節で大きく振れるため、判断を誤るおそれがあります。

選ぶ前のチェックリスト

集客サイトの契約・見直しの前に、次の6つを確認してください。

  • 3つの型それぞれに任せる役割を決めている
  • サイトごとの月の費用に、値引き分を含めて出している
  • 新規1人あたりではなく、定着1人あたりの費用で比べている
  • 掲載文に根拠のない比較の言葉や二重価格がない
  • 口コミの依頼に見返りを付けていない
  • 自社の予約ページとGoogleビジネスプロフィールが整っている

集客サイトは、店の外にある入口です。入口を借りている間に、自社の受け皿を育てることが、掲載費に振り回されない唯一の方法です。

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この記事を書いた人

美容室オーナー・経営者向けメディア「vaulta」編集部。集客・リピート・融資・求人・DX・独立の実務情報を、一次情報を確認のうえ発信。お金に関わる記事は中小企業診断士の監修を受けています。編集責任者:ISOYAMA。

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