美容室のジアミンアレルギー対応|施術する・しないの判断表、断り方の文例、確認書と染毛料メニューの試算

ジアミンアレルギーとは、ヘアカラー(酸化染毛剤)に含まれるパラフェニレンジアミンなどの酸化染料で起こるかぶれを指す現場の呼び方で、一度でもヘアカラーでかぶれたことのあるお客様には、パッチテストで試し直すこともせず酸化染毛剤を使わないのが原則です。代わりにヘアマニキュアやカラートリートメントなどの染毛料を提案し、ヘナは「頭髪用」の表示と全成分を確かめ、申告と経過はカルテの先頭に残します。

施術する・条件付きで施術する・酸化染毛剤を使わないの判断表、予約フォームの質問と断り方の文例、異常時の手順、代わりのメニューの料金と来店間隔の試算、印刷して使える確認書、現場でつまずく点を、店の実務の範囲で整理します。診断や治療は医師が行うもので、この記事は医学的な判断を示すものではありません(2026年10月時点の情報です)。

目次

結論:ジアミンアレルギーのお客様への対応早見表

対応の軸は、かぶれた経験がある方には酸化染毛剤を使わない、代わりは染毛料から選ぶ、申告と経過を記録して次回に引き継ぐの3つです。

場面 対応の目安 根拠・理由
ヘアカラーでかぶれた経験がある 酸化染毛剤は使わない。パッチテストで試し直すこともしない 使用上の注意で使用しない方に挙げられている
染毛中・直後にじんましんや息苦しさを経験した 同上。毛染めの再開は医師に相談してからにしてもらう 使用上の注意で使用しない方に挙げられている
かぶれた経験の申告がない 毎回、施術の48時間前にパッチテスト 使用上の注意で毎回の実施が求められている
当日、頭・顔・首筋に傷・湿疹・はれもの その日は酸化染毛剤を使わない 使用上の注意で使用しない方に挙げられている
施術中にかゆみ・赤み・強い刺激 すぐに洗い流し、医師の診療をすすめる 重くなる前に止める
息苦しさ・めまい・全身のじんましん 救急車を呼ぶ(119番) 重いアレルギー反応のおそれがある
代わりのメニュー ヘアマニキュア、カラートリートメントなどの染毛料 厚生労働省通知(2015年)が代替案の提案を求めている
ヘナ 頭髪用の表示と全成分を確認。「かつら用」「雑貨」は使わない 国民生活センターの注意喚起(2026年5月)

パッチテストの手順と記録の様式はパッチテストのやり方と48時間ルールにまとめています。この記事では、アレルギーがある、または疑われるお客様への対応に絞ります。

ジアミンアレルギーとは — 酸化染毛剤の酸化染料によるかぶれ

ジアミンアレルギーとは、酸化染毛剤に含まれるパラフェニレンジアミンなどの酸化染料によって起こるアレルギー性のかぶれを、美容の現場でまとめて呼ぶ言い方です。医学的な病名ではなく、本当にアレルギーかどうかの判断は皮膚科などの医師が行います。

酸化染毛剤は、ヘアカラー・白髪染め・おしゃれ染めと呼ばれる医薬部外品で、酸化染料とアルカリ剤を含む1剤と過酸化水素を含む2剤を混ぜて使います。消費者安全調査委員会は2015年10月の報告書で、酸化染毛剤はほかのカラーリング剤と比べてアレルギーを起こしやすいと整理し、厚生労働省は同じ日に、その内容を美容所に周知するよう都道府県などへ通知しました。これまで異常がなかった人でも繰り返し使ううちにかぶれるようになることがあり、一度起こると使うたびに重くなることがあるとされています。長年の常連客でも毎回確認し、「前回は軽かったから」を使う理由にしないのはこのためです。

施術するか・条件付きか・使わないか — お客様の状況別の判断表

判断は「かぶれや体調の異常の経験」「今回のパッチテスト」「当日の頭皮」の3つで決まり、どれか1つでも引っかかれば酸化染毛剤は使いません。店がアレルギーかどうかを見立てるのではなく、製品の使用上の注意に当てはめて決めます。

お客様の状況 判断 店の対応
かぶれた経験なし、48時間前のパッチテストで異常なし、当日の頭皮も異常なし 施術する(酸化染毛剤) 通常どおり。担当者は異常時の手順を確認してから始める
かぶれた経験なし、今回のパッチテストをしていない 条件付き:酸化染毛剤はテストから48時間後以降 当日は染毛料かカットのみ。テストをして別の日に予約する
パッチテストで赤み・かゆみなどの異常が出た 酸化染毛剤は使わない 医師への相談をすすめ、染毛料を提案する
ヘアカラーでかぶれた経験がある(他店・市販品も含む。医師の診断の有無を問わない) 酸化染毛剤は使わない。染毛料は条件付き 染毛料の使用上の注意に従い、説明と確認書のうえで施術する
染毛中・直後にじんましん、息苦しさ、めまいを経験した 毛染めは医師に相談してから 当日はカットなど毛染め以外にする。染毛料も医師に相談してからにしてもらう
当日、頭・顔・首筋にはれもの・傷・皮膚病がある、または病中・病後の回復期・生理時・妊娠中などで頭皮や皮膚が過敏な状態 その日は酸化染毛剤を使わない 日を改めるか、毛染め以外のメニューにする
かぶれた経験があり、「ノンジアミン」やヘナの製品を希望 条件付き:表示と全成分で酸化染料を含まないと確認できた製品だけ 医薬部外品の染毛剤や、「かつら用」「雑貨」表示の製品は使わない
かぶれた経験があるのに「少しなら大丈夫」といつものカラーを希望 断る 断り方の文例で理由を伝え、染毛料の方法を提案する

使用しない方の条件は、厚生労働省の通知「染毛剤、脱色剤及び脱染剤の使用上の注意について」と製品の使用上の注意に基づきます。製品ごとに追加の項目(体調など)が書かれている場合は、その製品の記載に従ってください。

来店時の確認 — 予約フォームの質問と、断るときの言い方

予約時とカウンセリングで、①ヘアカラーでかぶれた経験、②染毛中や直後のじんましん・気分の悪さの経験、③当日の頭皮と体調の3点を、同じ言い回しで毎回確かめます。2015年の厚生労働省通知も、過去に毛染めで異常を感じた経験と施術当日の肌の状態を確認するよう求めています。

予約フォーム・問診票の質問と、カウンセリングの文例

  • 【質問1】これまでにヘアカラー・白髪染め(美容室・市販品を問わず)で、かゆみ・赤み・はれ・ぶつぶつが出たことはありますか。□ない □ある(いつ頃・どこに:   ) □分からない
  • 【質問2】染めている最中や直後に、じんましん、息苦しさ、めまい、気分の悪さが出たことはありますか。□ない □ある
  • 【質問3】今日、頭皮や顔・首に傷、湿疹、はれもの、かゆみはありますか。体調がすぐれない、病気の治療中、妊娠中などの事情はありますか。□ない □ある
  • 【カウンセリングの切り出し】カラーの前に、安全のために確認させてください。今までにヘアカラーや白髪染めで、かゆみや赤み、はれが出たことはありますか。
  • 【「ある」と答えた方へ】教えていただきありがとうございます。一度ヘアカラーでかぶれたことがある方は使わないよう薬剤の注意書きに書かれているため、当店では一般的なヘアカラーは使わず、ヘアマニキュアなど別の方法でお色を入れるご提案をしています。
  • 【「少しなら大丈夫」と言われたら】お気持ちはよく分かります。ただ、かぶれは使うたびに強く出ることがあり、今日は大丈夫でも次に重くなるおそれがあります。お客様の頭皮を守るために、いつものカラーはお引き受けできません。代わりに、白髪を目立たなくする方法を一緒に考えさせてください。
  • 【「分からない」と答えた方へ】はっきりしない場合は、毛染めの前に皮膚科で相談していただくと安心です。今日はカットだけにするか、ヘアマニキュアでお色を入れるか、どちらかからお選びいただけます。

「ある」の回答があれば、カウンセリングでいつ・どの部位に・どのくらい続いたか、受診したか、医師から何と言われたかを聞きます。医師の診断がなくても、本人がかぶれを経験しているなら酸化染毛剤は使いません。問診票全体の作り方はカウンセリングシートの作り方と聞く項目を参考にしてください。

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施術中・施術後に異常が出たら — 洗い流し、受診をすすめ、メモを渡す

施術中にかゆみ・赤み・はれ・強い刺激が出たら、その場で薬剤をよく洗い流し、医師の診療を受けるようすすめます。息苦しさ、めまい、全身のじんましんがあれば、迷わず119番に電話します。店で症状を判断して「大丈夫です」と言ったり、薬を塗ったりはしません。

  1. 施術を止めて洗い流す

    ぬるま湯で薬剤をよく洗い流し、顔や首についた薬剤も落とします。こすらないようにします。

  2. 症状と時刻を確かめる

    どこに、どんな症状が、何時ごろ出たかを確かめます。息苦しさや気分の悪さがあれば救急車を呼び、付き添います。

  3. 受診をすすめ、医師に見せるメモを渡す

    皮膚科などの受診をすすめ、「11月14日14時10分から(店名)でヘアカラーを使用(製品名・色番号・2剤の名前と濃度)。14時35分ごろ生え際にかゆみと赤み。14時40分に洗い流し」のように、時刻と製品を書いたメモと外箱の写真を渡します。

  4. 翌日に様子をうかがう

    かぶれは後から強くなることがあるため、翌日に連絡して状態を聞き、受診したかどうかと、医師から言われたこと(本人が話した範囲)を確かめます。

  5. 記録して責任者に報告する

    経過をカルテと事故の記録に残し、オーナーに報告します。費用の負担や保険の相談は、事実がそろってから行います。

施術から1〜2日後に「かゆい」「赤くなった」と連絡が来た場合も、かいたりこすったりしないよう伝えて受診をすすめ、同じメモを渡して記録を始めます。治療費の負担、賠償責任保険の使い方、示談の進め方は施術事故の初動と賠償の範囲で確認してください。

代わりに選べるもの — 染毛料の種類と、料金・来店間隔の試算

代わりに提案するのは、酸化染料を含まない染毛料(化粧品)です。2015年の厚生労働省通知も、酸化染毛剤が適さないお客様にはリスクを説明し、染毛料などを使う代替案を提案するよう求めています。

種類 区分 特徴 提案するときの注意
酸化染毛剤(ヘアカラー・白髪染め) 医薬部外品 明るくも暗くも染められ、色持ちがよい かぶれた経験がある方には使わない
「ノンジアミン」をうたうカラー 製品によって異なる 法令上の区分ではなく、特定の成分を使っていないという宣伝上の言葉 表示と全成分を見て、酸化染料が入っていないかを確かめる
ヘアマニキュア(酸性カラー) 化粧品(染毛料) 髪の表面近くに色をつける。明るくはできない 地肌につくと落ちにくいため、根元を少し空けて塗る
カラートリートメント 化粧品(染毛料) 繰り返し使って少しずつ色をつける 1回で染まる量は少なく、色持ちも短いと先に伝える
ヘナ 頭髪用は化粧品(染毛料)として売られているものが多い 植物由来の染料。白髪はオレンジ系に染まる 酸化染料を混ぜた製品やかつら用の製品がある。次の章で確認する

染毛料でも肌に合わずにかぶれることはあるため、使用上の注意に従い、施術中に異常があればすぐに洗い流す点は同じです。染毛料は色が落ちやすいので、メニューを作るときは1回の料金だけでなく、来店間隔が短くなったときのお客様の年間の負担まで計算して説明します。

試算の前提(仮定):店の時間単価の目標は1時間6,000円。お客様はこれまで白髪染め(根元)を6週ごと、施術60分・6,600円で利用。ヘアマニキュアは全体90分、生え際だけ45分。来店間隔は色の落ち方を見てお客様と決めるもので、ここでは4週と仮定。料金は「施術時間×時間単価」で計算。

メニュー案 1回の料金 年間の来店回数 お客様の年間の負担
これまで:白髪染め(根元)6週ごと 6,600円 52週÷6週=約8.7回 約57,400円
案1:ヘアマニキュア全体を4週ごと 90分×6,000円=9,000円 52週÷4週=13回 117,000円(これまでの約2倍)
案2:全体と生え際だけを4週ごとに交互 全体9,000円/生え際だけ45分×6,000円=4,500円 13回(全体6.5回・生え際6.5回) 58,500円+29,250円=87,750円(約1.5倍)

案1のまま提案すると、お客様の負担は約2倍になり、来店が途切れる原因になります。案2のように「全体」と「生え際だけ」を組み合わせると、店の時間単価を保ったまま負担を約1.5倍に抑えられます。差額があることは最初のカウンセリングで数字を示して伝え、自宅でのカラートリートメントを併用するかどうかも一緒に決めます。メニュー別の時間単価の出し方は時間単価の出し方と上げ方で確認してください。

ヘナを使うときの注意 — 頭髪用の表示・全成分・混ぜない

ヘナを扱うなら、仕入れの段階で人の頭髪用として「化粧品」または「医薬部外品」の表示があるか、全成分に酸化染料が入っていないかを、届いた製品の容器や外箱で確かめます。通販の商品ページの説明だけでは判断しません。

国民生活センターは2026年5月20日、美容所での毛染めに頭髪用ではないかつら用のヘナ製品が使われ、含まれていた酸化染料が原因でアナフィラキシーを起こし救急搬送された事例があったとして注意喚起しました。寄せられた3件の中には、ヘナ製品とほかの染毛剤を混ぜて使われた後の事例もありました。同センターが調べたかつら用のヘナ製品3銘柄には、いずれも酸化染料が含まれていました。人の頭髪に「かつら用」「雑貨」と表示された製品は使わず、ほかの染毛剤とも混ぜません。

同センターは美容所に対し、施術前に製品の用途と成分を確認するよう求めています。ヘナを扱う店は、仕入れ先と製品名を1つに決め、全成分の控えを薬剤棚に貼っておくと、別の製品が混ざるのを防げます。メニュー名や広告で「アレルギーでも安心」と安全を約束する言い方は、医薬品等の広告のルールで認められていません。言い換えは広告・SNSで使えない表現と言い換え例で確認してください。

確認書とカルテの記入例 — 免責ではなく「説明と申告の記録」として残す

確認書は、店が説明した内容とお客様の申告、その日に選んだ施術方法を残すための書面です。「施術によるかぶれについて店は一切責任を負いません」のように責任の全部を免除する条項は、消費者契約法第8条第1項により無効になるため、書いても店を守りません。

ヘアカラー施術前の確認書(そのまま印刷して使える例)

  • お名前:       ご来店日:  年  月  日  担当:
  • 1.これまでにヘアカラー・白髪染めで、かゆみ・赤み・はれが出たことが □ない □ある(  年頃・部位:    )
  • 2.染毛中や直後に、じんましん・息苦しさ・めまいが出たことが □ない □ある
  • 3.本日、頭皮・顔・首筋に傷・湿疹・はれものが □ない □ある
  • 4.本日の施術方法 □ヘアカラー(酸化染毛剤) □ヘアマニキュア □カラートリートメント □頭髪用ヘナ(製品名:   ) □毛染めは行わない
  • 5.説明を受けた内容 □1・2が「ある」の場合は酸化染毛剤を使わないこと □染毛料の仕上がりと色持ちの違い、料金 □施術中にかゆみや痛みが出たらすぐに伝えること □施術後に異常があれば医師の診療を受け、店にも連絡すること
  • 6.安全に施術するため、上記の内容をカルテに記録し、店のスタッフで共有することに同意します。 ご署名:
  • 【カルテ先頭の記入例】酸化染毛剤 使用不可。2026年10月本人申告:3年前に市販の白髪染めで生え際にかゆみと赤み、皮膚科を受診。代替:ヘアマニキュア(使う製品名を記入)、根元を5mm空けて塗布。

病歴や医師の診療を受けた事実は、個人情報保護法の「要配慮個人情報」に当たることがあり、取得するときは本人の同意が必要です(個人情報保護法第20条第2項)。確認書の6番がその同意に当たります。同意の文面を店の様式に合わせるときは個人情報の同意文例を使えます。

現場でつまずく6つの点 — 防ぎ方まで決めておく

ルールがあっても、情報の受け渡しと道具の扱いで抜けが出ます。起きやすい6つと防ぎ方です。

  1. お客様の自己判断に合わせてしまう:「あれはジアミンではなく体調のせいだった」と言われて酸化染毛剤を使うと、店が原因を判断したことになります。原因の判断は医師のもので、店では申告があれば使わない側に統一し、担当者の裁量にしません。
  2. 予約サイト経由で申告が当日まで届かない:当日に申告されると、メニューも予約枠も料金も変わります。予約確認のメッセージに質問1と2を入れ、前日までに返信をもらいます。
  3. 道具から酸化染料が混ざる:ヘアカラーを混ぜたカップや刷毛で染毛料を塗ると、酸化染料に触れるおそれがあります。染毛料用のカップと刷毛を分け、色テープなどで区別します。
  4. 注意書きが担当者しか見ない場所にある:紙カルテの中のページや施術メモに書くと、アシスタントが塗布するときに見落とします。カルテの先頭と予約画面の注意欄の両方に「酸化染毛剤 使用不可」と入れ、塗布の前に声に出して確認します。
  5. 免責の同意書で済ませる:責任の全部を免除する条項は無効で、説明した記録にもなりません。説明した項目にチェックを入れる確認書に替えます。
  6. 48時間の数え方を誤る:土曜14時の予約なら、テスト液は木曜14時までに塗る必要があります。定休日を挟むと来店できる日が限られるため、テストの日と施術の日を同時に予約します。

ジアミンアレルギーのお客様を受け入れる前に、次の8項目を確認してください。

  • 予約フォームと問診票に、かぶれた経験と染毛中の異常の経験を聞く質問がある
  • 判断表の「使わない」の条件を、スタッフ全員が同じように説明できる
  • 申告がない方には、毎回48時間前のパッチテストを案内している
  • 異常が出たときの手順(洗い流す・受診をすすめる・119番・医師に見せるメモ)を決めている
  • 染毛料のメニューに、料金と来店間隔の目安を決めている
  • ヘナ製品は、頭髪用の表示と全成分を仕入れの時点で確かめ、ほかの染毛剤と混ぜていない
  • 染毛料用のカップと刷毛を、ヘアカラー用と分けている
  • カルテの先頭と予約画面に「酸化染毛剤 使用不可」を表示できる

よくある質問

お客様に「少しなら大丈夫だから、いつものカラーで」と言われたら施術してよいですか?

施術しません。酸化染毛剤の使用上の注意では、ヘアカラーでかぶれたことのある方は使用しないこととされ、症状は使うたびに重くなることがあるためです。理由を伝えたうえで、染毛料での方法を提案します。

パッチテストで反応が出なければ、以前かぶれた方にも酸化染毛剤を使えますか?

使いません。パッチテストは、かぶれたことのない方が毎回の施術前に確かめるためのもので、かぶれたことのある方に使えるかどうかを判断する手段ではありません。国民生活センターも、酸化染料などでアレルギーの経験がある方は、自分でパッチテストをする前に医師に相談するよう呼びかけています。

ノンジアミンカラーなら、ジアミンアレルギーの方にも安全ですか?

安全とは言い切れません。「ノンジアミン」は法令上の区分ではなく、製品によってはほかの酸化染料を使った医薬部外品の場合もあります。表示と全成分を確かめ、酸化染料を含むものは使わない側で判断します。

ヘナは植物由来なので、アレルギーの心配はありませんか?

心配がないとは言えません。植物由来の成分でも肌に合わないことはあり、ヘナと名の付く製品の中には酸化染料を含むものもあります。頭髪用の表示と全成分を確かめ、製品の使用上の注意に従って施術します。

同意書に「かぶれても責任を負わない」と書いてもらえば、施術してよいですか?

よくありません。責任の全部を免除する条項は消費者契約法第8条第1項で無効になり、かぶれた経験のある方に酸化染毛剤を使ってよい理由にもなりません。書面は、説明した内容と申告を記録する確認書として使います。

施術の2日後に「頭がかゆい」と連絡が来たらどうすればよいですか?

かいたりこすったりしないよう伝え、皮膚科などの受診をすすめます。使った製品名と色番号を書いたメモを渡し、受診の結果を教えてもらうよう頼み、連絡の日時と内容をカルテに残します。費用の負担などの話は、受診の結果が分かってから進めます。

出典:厚生労働省「毛染めによる皮膚障害の周知等について」(平成27年10月23日 生食衛発1023第1号、厚生労働省)、厚生労働省「染毛剤、脱色剤及び脱染剤の使用上の注意について」(厚生労働省 法令等データベース)、日本ヘアカラー工業会「染毛剤等に添付する文書に記載する使用上の注意事項自主基準」(医薬品医療機器総合機構の掲載資料)、国民生活センター「酸化染料を含むヘナ製品によるアナフィラキシーが発生」(2026年5月20日公表、国民生活センター)、消費者契約法第8条(e-Gov法令検索)、個人情報の保護に関する法律第2条第3項・第20条(e-Gov法令検索)。症状の判断と治療は医師に相談してください。

まずは、予約フォームと問診票に質問1と質問2があるかを確かめ、なければ今日のうちに追加するところから始めてください。かぶれた経験のないお客様への毎回の確認は、パッチテストの運用と記録で仕組みにできます。

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この記事を書いた人

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